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【みんなのセキュリティコラム(Grafsec・SPREAD共同コラム)】
2021年 9月22日配信
『日常生活に寄り添った啓発活動を』
子供とネットを考える会
代表 山口 あゆみ 様
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子供とネットを考える会では、“「知らなかった」から「聞いた
ことがある」へ“をキャッチフレーズに活動しており、学校や企
業などお声がけいただき「情報モラル」について話をすることが
あります。
活動開始当初は「ネットや携帯電話の危険性を伝えてほしい」と
依頼いただいていたものが、「ネットやスマホは便利だけど危な
いこともあると伝えてほしい」に移り変わり、怖がらせるだけで
はない伝え方を学校現場でも模索されていると感じます。
怖がらせるだけではない事例を交えたリアルな話を伝えるために
も、受講者の日常生活と絡めながら話をすることで、舞台の上で
語られる他人事ではなく自分事として受け止めてもらえるのでは
ないでしょうか。
朝起きてから夜眠るまで「スマホやネット」を意識して、学生の
生活を考えてみましょう。
<ある学生の一日の生活>
6:00 スマホの目覚ましで起床、身支度
6:30 路線情報や天気情報、ネットニュースやSNSを見ながら朝食
7:30 音楽配信サービスやゲームを利用しながら通学
9:00 スマホで講義の出席を報告し、必携PCで課題や授業受講
12:00 友達と会話やSNSをチェックしながら昼食
16:00 SNS経由でバイト先からヘルプが入り急遽バイトへ
19:00 帰宅途中にコンビニでスマホ決済
20:00 動画サイトを見ながら夕食
21:00 友達とビデオ通話をしながら課題
23:00 音楽配信サービスを聞きながら就寝
ひと昔前は、テレビや新聞、音楽プレイヤーを利用していたもの
がすべてスマホで事足りる時代になった今、スマホやネットはも
はや日常生活の一部であり切り離せないものだと言えます。
「SNSの投稿」についての注意喚起を行う際に、一日の生活のどの
状況下で投稿を行うかによって注意する内容は僅かながら異なる
のではないでしょうか。
・友達と一緒に過ごしている休憩時間
・乗り換えを意識しながらの電車内
・眠気を堪えながら布団の中…など
例えば「眠気を堪えながら布団の中」の場合、判断低下による誤
操作や誤投稿・誤送信の率はあがりそうですし、周囲に友達など
相談できる友人や家族が居ない時間帯と言うこともあり、悪意に
巻き込まれた際に自分自身で判断をしないといけないと追い込ま
れてしまうことも想定できます。
「SNSの投稿」以外の布団の中で起こり得る問題については、関連
リンクに紹介したブログ内でも紹介しています。
このように、日常生活に寄り添いながら何が起こり得るのか?を
伝えていくことで、舞台の上で語られる他人事ではなく自分事と
して受け止めてもらえるような啓発活動を続けていきたいもので
す。
【執筆者(山口 あゆみ 様)プロフィール】
子供とネットを考える会 代表
2005年より、社会に出る前の小中学生や教職員の携帯電話やイン
ターネットの使用に関わる啓発活動を始め、現在は、子供だけで
なく保護者・教職員・企業従事者なども対象にSNSの利用方法や
情報発信に関する啓発を行っている。
【団体概要】
子供とネットを考える会
https://www.safewebkids.net/
https://www.facebook.com/SafeWebKids
【関連リンク】
日常生活で起こる可能性のあるスマホ・ネットトラブル – 家庭内
インフラ管理者の独り言(はなずきんの日記っぽいの)
https://hanazukin.hatenadiary.org/entry/futon
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